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ウォルト・ディズニー社の世界森林誓約をレインフォレスト・アクション・ネットワークが称賛

エンターテイメント業界の巨大企業が、特にインドネシアにおける森林破壊に取り組む緊急性を認識し、紙製品の調達方針を変更した。ディズニー社は、新たにAPP社やAPRIL社といった問題のある紙・パルプ大手企業との関係を断った会社となった。

サンフランシスコ ― ウォルト・ディズニー社は、今日、自社の広範囲な事業と使用権取得者の事業に適用する重要な新しい紙政策を発表しました。これは絶滅危惧の状況下にある森林や動物たちの破壊に関わる紙製品を除外することを意味します。

ディズニー社の取締役とレインフォレスト・アクション・ネットワーク(以下、RAN)との二年間に及ぶ対話の集大成となるその方針は、紙・パルプ生産の原料となっている世界の最も貴重な森林が紙・パルプ生産の原料となるスピードを遅くするのを助け、より責任ある調達へと動いた、ステープルズ社(Staple)、マテル社(Mattel)、スカラスティック社(Scholastic)、ティファニー社(Tiffany)、クローガー社(Kroger)といった日用品ブランドの中でのリーダーシップを確立するものです。

「ディズニー社が定めた新たな方針は、熱帯林が紙生産のためにパルプにされるよりも、伐られずに残されている方がより価値があるということを明確にしている。」とディズニー社と連携して方針の策定に取り組んだRANの事務局長レベッカ・ターボトン(Rebecca Tarbotton)氏は述べています。「普段使う紙のために、インドネシアや他の地域の絶滅危惧の森林を犠牲にする必要はないということを明示する企業の合唱は増加中ですが、ディズニー社の声が加わります。」

現在までに、アメリカの出版業界大手9社がRANと連携して熱帯林保護を誓約しました。これには、スカラスティック社(Scholastic)、アシェット社(Hachette)、ピアソン/ペンギン社(Pearson/Penguin)、キャンドルウィック出版(Candlewick press)、ホートン・ミフリン・ハーコート社(Houghton Mifflin Harcourt)、マクミラン社(Macmillan)、ランダムハウス社(Random House)、サイモン&シュスター社(Simon&Schuster)と、今回のディズニー社が含まれます。

ディズニー社は、世界最大の児童書や雑誌の出版社です。この新たな森林保護誓約は、世界中にあるウォルト・ディズニー社全体の購買業務とサプライチェーンの操業に適用されます。この誓約には、ディズニー社のメディアネットワーク、テーマパーク、リゾート、クルーズ船、すべての製品パッケージ、コピー用紙、出版冊子、ディズニーのキャラクターを使用する3,700[1]の使用権取得者が含まれます。これには、ディズニーの製品を生産している100カ国を超える国々の、2万5千にも及ぶ工場での操業にも影響を与えます。このうち1万の工場は中国に存在します。

「この取り組みは、いかにディズニーが環境的に社会的に責任ある形で事業を実施するのかの一例であり、世界中の生態系やコミュニティへの長期的に有益な影響を作り出す責任ある森林施業や森林保全への企業としての誓約を示しています。」ディズニー社の企業市民「環境と保全」べス・スティーブンス上級部長は述べています。

ディズニー社の誓約では、自社の操業と使用権取得者の紙消費量を最小化し、リサイクル原料の使用を最大化することを確保することを定めています。そして、その誓約はAPP社やAPRIL社といった問題を抱える紙・パルプ企業との関係を断つことを意味します。APP社は世界で三番目と報告されている大きな製紙会社です。

ディズニー社の誓約は、紙生産のために熱帯雨林が今なお伐採されている主要な地域であるインドネシアに、特に大きな影響を与えます。紙・パルプ産業はインドネシアにおける年間250万エーカー(約100万ha)に及ぶと推定される森林伐採の主な原因となっています。

RANのアジア地域ディレクター、ラフカディオ・コルテシ(Lafcadio Cortesi)氏は、「APP社やAPRIL社などといった紙・パルプ企業が一部の原因となって、インドネシアは森林消失の割合が世界で最も高い国の一つです。ディズニー社の誓約は、森林管理の改善とグリーン成長のためのインセンティブを創出しつつ、森林を犠牲にしてつくられる紙の需要を減らすだろう。」

インドネシアは、世界有数の生物・文化的多様性を抱えており、400頭しか生存していないスマトラトラなど象徴的な種の棲みかです。インドネシアは森林破壊の蔓延により、温室効果ガスの排出量で中国、アメリカに次いで世界第三位です。

レインフォレスト・アクション・ネットワークは、検査機関の調査結果によってディズニー社の児童書に熱帯林の木材が原料として使われていると判明した2010年から、ディズニー社と連携し始めました。RANは、ディズニー社の紙調達方針の効果的な実施を確かなものにするために継続して協働していきます。

Disney’s Ties to Rainforest Destruction Exposed…Again
(posted by Rainforest Action Network)

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