木材貿易と森林 | |
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メキシコ1990年代に世界市場に参入して以降、メキシコは、海外の投資家にその市場と資源に手を伸ばすより多くの機会を与えることとなる数多くの変化を経験してきた。木材業界は、メキシコの豊富な森林を利用する機会をつかみ、木材企業がメキシコで容易に木材を伐採できるような法制定を押し通した。 NAFTA(北米自由貿易協定)に加盟する条件として、メキシコは集団農場(エジドス)と呼ばれる地域社会による土地保有について定めている憲法27条を、海外からの投資をひきつけるために、私有が許されるように改訂した。それまでは、メキシコ人を主要な所有者とするために、外国人による土地保有は49%までに限定されていたが、NAFTAへの加盟により、外国企業と集団農場との共同運営が可能になるまでに拡大された。その結果、メキシコの天然林の80%は、今やその共同運営によるものになった。さらに、1994年のペソ下落により、メキシコは外国からの投資がどうしても必要になったが、アメリカのインターナショナルペーパー社はこの機会を利用し、環境保護を回避するために、木材産業界のための土地への補助金と権利放棄を要請した。1997年までに、森林改革法により木材産業界の要請が受諾された。 ベラクルーズのラスコアパスでは、成長が早くなるよう遺伝子操作されたユーカリが10haの土地に植林されている。プランフォサーと呼ばれるこのプロジェクトは、1997年のインターナショナルペーパー社が提案した法を利用してこの事業を運営している。しかし、プランフォサーだけが植林を行っている団体というわけではない。チアパス、タバスコ、ベラクルーズ、そしてテワンテペック地峡に広がるユーカリの植林とアフリカ産ヤシのプランテーションが、メキシコの原生林を脅かしている。 天然林の伐採であろうと、彼らが作りあげた成長が早く生産性が高い樹木の植林であろうと、伐採会社とその他の違法伐採者は、メキシコの森林を深刻な涸渇に陥れている。伐採会社は度々、規定割当て量を越えた伐採を行っており、彼らの行く先々での意図的な森林火災を含む、環境被害を引き起こしている。過去40年間で、メキシコの温帯林と熱帯林の半分が破壊された。例えば、ゲレロ州では過去のたった8年間で40%の森林が破壊された。アドルフォ・アギラー・ジンサー上院議員は、メキシコは毎年59万haの森林を失っており、54年後には、森林消失によって引き起こされる地滑りによって死亡する毎年何百人もの犠牲者以外、この国には何も残らないであろう、と言っている。 蝶でさえ、伐採会社の斧の驚異を感じている。1999年には、ミコアカン地域では伐採規定割当て量を超えており、観光客の主要な呼び物であるオオカマバダラ蝶の冬季生息地を破壊している。その結果、この蝶の生息数は80%にまで急激に減少した。 しかし、こうした問題があるにもかかわらず、メキシコ政府は伐採に対する抗議を無視しており、地域社会が伐採道路を封鎖した際には、伐採作業を守るために軍隊を送り込むほどである。一般に最も知られている事例は、メキシコの環境保護活動家であるルドルフォ・モンティールとテオドロ・キャブレラが、1999年にマリファナと銃所有の疑いで逮捕されたものであるが、ゲレロ州でのボイズ・カスケイド社の伐採操業に対し、農民による封鎖活動を指導したことが真の逮捕の理由であった。 1995年にマメヤール、コラレス、ドゥラズノの集団農場の農民たちが結束し、環境保護農民団体を結成したのは、彼らのトウモロコシ畑を灌漑する唯一の水源であるコユキラ川が森林伐採のために干上がり、廃棄物であふれ始めたためだった。農民による封鎖によってボイズ・カスケイド社の製材所へ木材運搬が遮断されたた時、軍隊が送り込まれ、事態は険悪なものとなった。5人の環境保護農民が軍によって殺されたが、その内の3人は拷問を受けていた。1998年、ボイズ・カスケイド社は早急に荷をまとめ、その地を去ったが、今日でも、コユキラ川沿いの森林では伐採が続けられ、軍の兵隊がさらなる環境保護家の活動を監視するため、川の土手を巡回している。 人権問題と環境問題が関連づけられることによって、メキシコの窮状が世界に知らされる結果となっている一方、メキシコの森林を今なお脅かしている森林伐採と植林問題については、何の手だても取られていない。実際、メキシコ政府は経済を発展させるため、森林伐採はおそらく増加するであろう。計画されているユーカリとマツのさらなる植林と、進行中の森林伐採への投資とともに、メキシコのNAFTA参入以降に成長している梱包産業の需要により、メキシコの天然林の未来に明るい兆しは見えていない。 |