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ビナ・デュタ・ラクサナ社(PT. BDL)の泥炭開発地

インドネシア・スマトラ島中央部のリアウ州東部沿岸には熱帯国屈指の広大な泥炭湿地林が分布する。
その特異な生態系は地球上のカーボン・シンク(炭素の貯蔵庫)として、また多くの固有動植物種(スマトラトラ、ウンピョウなどの動物やラミン、メランティといった稀少樹種)の揺籃地として地球環境にとって重要な位置を担ってきた。

しかし最近では州内の製紙・パルプ産業、アブラヤシ農園拡大により急速に自然林が減少し、泥炭湿地林も保護区を除いて消失の危機を迎えている。

BDL社のHTIは、ケルムタン鳥獣保護区の東側に位置する。
インドネシアの法律では保護が義務づけられている深さ3mを超える泥炭層の湿地帯だったが、いまではその面影さえなく、湿地帯の中に縦横に、かつ整然と掘削された運河と、その運河に沿って並べられた自然林の膨大な木材パイルが延々と続いていた。

BDL社から搬出される木材は、さまざまなポンツーン(艀)に積み換えられて、ガヌン河からマラッカ海峡に出て、最後にはシアク河を遡上してプラワンのAPP社のインダーキアット工場に運ばれる。

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